Wa.水エゼクター (WATER EJECTORS)

水エゼクターは真空を得るのに駆動源として圧力水を使用します。
材質は通常炭素鋼が標準ですが、吸入ガスの性状、あるいは設置場所の雰囲気等により、ステンレス、その他特殊材質でも

製作します。
形式には下図・1,2に示すようにシングルノズル形とマルチノズル形とがあり、前者はノズル、ディフューザー、吸入室より構成

され、後者は各噴射水がスロート部で収束するように配置されたマルチノズル(通常4穴以上)、ディフューザー、吸入室より成り

この形状のものは駆動水量に制限がある場合、あるいは大容量の吸入能力要求される場合等にその都度設計しています。
両者共、作動原理は同しで高速でノズルより噴射された水は、ディフューザースロート部に至り、一方吸入管路より空気及び

ガスが流入し噴射水に同伴されて大気へ吐き出されます。特殊な場合としまして大気圧より高い圧力ヘ吐き出すように設計

することもあります。吸入能力は駆動水の圧力の増減によって変化しますが、駆動水温も能力を左右しできるだけ低い方が

有利です。
この種のエゼクターはスチーム駆動のものに比べて不凝縮性ガスの排出能力は非常に劣りますが、凝縮性ガスの場合は多量

に扱える上、バロメトリックコンデンサーのように大気脚を必要としない点から蒸気源の無い場所にも広く利用されています。
具体的な使用例としまして、ポンプ等の呼び水、サイホン、蒸発、脱臭装置の排気、液の希釈ガスの冷却等があります。
更に普通のスチームエゼクターでは、蒸気圧力が0.3MPaG以上ないと、大気放出用の最終段エゼクターは作動しませんので

0.3MPaG以下の低圧蒸気しか得られない横合の多段式スチームエゼクターの最終段の代りに使用されます。

 

<図・1> シングルノズル形
<図・2> マルチノズル形

日本エゼクターエンジニアリング株式会社
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